うれしい訪問が続いた日。
2020年2月29日閏日本日。
4年に1度というこの特別な日の土曜日。
宿泊ゲストは一人もいないのです。
過去さかのぼって宿泊データをチェックしたけれど、
身内の結婚式や法事で宿を閉めて土曜日に宿泊ゲストがいないってことは過去2回あったけど、
宿を閉めてもないのに、土曜日にゲストがいないなんて、初めて・・・と言いたいところだけど、
2014年に2回もあった笑 1月と6月。どーした2014年!
土曜日に空っぽの宿。
それだけ今回の影響は大きいのです。新型コロナウィスル。
ゲストがいなければ、いつもは早々に家に帰るのだけれど。
なんだか今日は宿に居続けました。
宿ってやっぱり365日24時間開けていたいものです。
今日も代わる代わるいろんな人が宿を訪れてくれました。
〇数日前まで1週間泊まってくれていたフランス人カップル
長野周辺でのスキー旅(アドベンチャー?)を終え、これから北海道に向かうとのこと。
その前に宿に寄ってくれました。こうして顔を見せに寄ってくれるってホントにうれしいもんだなーと。
〇ご近所で経営されてるお兄ちゃん的存在の人
私にとっては須坂のお兄ちゃん的人。コロナの状況を受け、様子を伺いに立ち寄ってくれた。
いろんなことの情報交換。
こうやって足を運んで、情報交換をしようとする姿勢にいつも感心する。
そして、ここにこうして書き残しておきたいと思わせてくれた訪問者。
3年間、雪のオフシーズンに足繁く通ってくれたスノーボーダーKくん。
Kくんはもともと大阪出身。でもスノーボードのために、白馬高校に入学。
オフシーズンともなると、隣町小布施にあるジャンプ練習場QUESTに通うため
毎週のように蔵に泊まってくれていた。
そんなKくんも、この春白馬高校を卒業。
春からは大阪に戻り進学し、スノボにまた励むという。
大阪に戻る前に、両親とともに顔を見せに来てくれた。
あぁーーーーー。今日本当に宿にいて良かった。
もし、ゲストがいないからと家に帰ってしまっていたら、会えていなかった。
高校1年の時から早3年の時が過ぎ、Kくんが卒業。
蔵のスタッフはみんな密かにKくんのファンだ。
わたしなんかは、勝手に自分でKくんの須坂の母だと思い込んでいた。
以前、Kくんを車でどこかに送っていったときに、いつもはそこまでおしゃべりではないKくんが
すんごく楽しそうにスノボのことを話してくれた。
スノボが好きで楽しくて仕方ないんだなーって、まるで母のように私はうれしかった。
Kくんの予約はいつもお母さんが予約サイトを通してしてくれていて。
お会いしたことはなかったのだけれど、いつもメッセージのやり取りから優しいお母さんだというのが伝わってきた。
お父さんも以前に一度だけKくんと蔵に泊まってくれたことがあった。
そのご両親を連れて、最後に蔵に寄ってくれた。その気持ちがどれだけうれしかったことか。
なんだか、あまりのうれしさに、玄関口でお話してしまったけれど、
今冷静になってよく考えれば、Kくんが過ごしたお部屋とか見てもらって、ここでいつも寝てたんですよーとか、
ここでいつも晩ごはん食べてましたよーとか、案内したらよかったなーと反省する。
今日は、土曜日なのにノーゲス(No guestからだれも宿泊客がいないこと)で、宿屋にとっては致命的で
とても悲しい一日のはずだったのに。
宿をやっていると、こうしてゲストの成長のほんの一部かもしれないけれど、その成長を見守ることが出来たり、
ゲストの大切な節目に出会わせてもらえたり。
宿屋って、やっぱりただ泊まるだけのところじゃないんだよなって思わせてくれる本当にうれしい訪問でした。
コロナで心と財布がやられそうだったけれど、ここは絶対に潰すわけにはいかない、そう強く思わせてくれました。
ありがとう、Kくんファミリー。
Kくん、わたしたち蔵スタッフは、ずーっとずっとKくんを応援してるからねー!!
Kくんが大好きなスノボ、がんばれよー!!!
怪我と体にはくれぐれも気をつけてなー!!!
またいつでも顔見せに来ておくれ―!!!
****************************************************
Guest House KURA(ゲストハウス蔵)
cheap and budget hostel in Suzaka, Nagano
HP:http://www.ghkura.com/
FB:https://www.facebook.com/GuestHouseKURA/
instagram:https://www.instagram.com/guesthousekura/
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4年に1度というこの特別な日の土曜日。
宿泊ゲストは一人もいないのです。
過去さかのぼって宿泊データをチェックしたけれど、
身内の結婚式や法事で宿を閉めて土曜日に宿泊ゲストがいないってことは過去2回あったけど、
宿を閉めてもないのに、土曜日にゲストがいないなんて、初めて・・・と言いたいところだけど、
2014年に2回もあった笑 1月と6月。どーした2014年!
土曜日に空っぽの宿。
それだけ今回の影響は大きいのです。新型コロナウィスル。
ゲストがいなければ、いつもは早々に家に帰るのだけれど。
なんだか今日は宿に居続けました。
宿ってやっぱり365日24時間開けていたいものです。
今日も代わる代わるいろんな人が宿を訪れてくれました。
〇数日前まで1週間泊まってくれていたフランス人カップル
長野周辺でのスキー旅(アドベンチャー?)を終え、これから北海道に向かうとのこと。
その前に宿に寄ってくれました。こうして顔を見せに寄ってくれるってホントにうれしいもんだなーと。
〇ご近所で経営されてるお兄ちゃん的存在の人
私にとっては須坂のお兄ちゃん的人。コロナの状況を受け、様子を伺いに立ち寄ってくれた。
いろんなことの情報交換。
こうやって足を運んで、情報交換をしようとする姿勢にいつも感心する。
そして、ここにこうして書き残しておきたいと思わせてくれた訪問者。
3年間、雪のオフシーズンに足繁く通ってくれたスノーボーダーKくん。
Kくんはもともと大阪出身。でもスノーボードのために、白馬高校に入学。
オフシーズンともなると、隣町小布施にあるジャンプ練習場QUESTに通うため
毎週のように蔵に泊まってくれていた。
そんなKくんも、この春白馬高校を卒業。
春からは大阪に戻り進学し、スノボにまた励むという。
大阪に戻る前に、両親とともに顔を見せに来てくれた。
あぁーーーーー。今日本当に宿にいて良かった。
もし、ゲストがいないからと家に帰ってしまっていたら、会えていなかった。
高校1年の時から早3年の時が過ぎ、Kくんが卒業。
蔵のスタッフはみんな密かにKくんのファンだ。
わたしなんかは、勝手に自分でKくんの須坂の母だと思い込んでいた。
以前、Kくんを車でどこかに送っていったときに、いつもはそこまでおしゃべりではないKくんが
すんごく楽しそうにスノボのことを話してくれた。
スノボが好きで楽しくて仕方ないんだなーって、まるで母のように私はうれしかった。
Kくんの予約はいつもお母さんが予約サイトを通してしてくれていて。
お会いしたことはなかったのだけれど、いつもメッセージのやり取りから優しいお母さんだというのが伝わってきた。
お父さんも以前に一度だけKくんと蔵に泊まってくれたことがあった。
そのご両親を連れて、最後に蔵に寄ってくれた。その気持ちがどれだけうれしかったことか。
なんだか、あまりのうれしさに、玄関口でお話してしまったけれど、
今冷静になってよく考えれば、Kくんが過ごしたお部屋とか見てもらって、ここでいつも寝てたんですよーとか、
ここでいつも晩ごはん食べてましたよーとか、案内したらよかったなーと反省する。
今日は、土曜日なのにノーゲス(No guestからだれも宿泊客がいないこと)で、宿屋にとっては致命的で
とても悲しい一日のはずだったのに。
宿をやっていると、こうしてゲストの成長のほんの一部かもしれないけれど、その成長を見守ることが出来たり、
ゲストの大切な節目に出会わせてもらえたり。
宿屋って、やっぱりただ泊まるだけのところじゃないんだよなって思わせてくれる本当にうれしい訪問でした。
コロナで心と財布がやられそうだったけれど、ここは絶対に潰すわけにはいかない、そう強く思わせてくれました。
ありがとう、Kくんファミリー。
Kくん、わたしたち蔵スタッフは、ずーっとずっとKくんを応援してるからねー!!
Kくんが大好きなスノボ、がんばれよー!!!
怪我と体にはくれぐれも気をつけてなー!!!
またいつでも顔見せに来ておくれ―!!!
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Guest House KURA(ゲストハウス蔵)
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2020年02月29日 Posted by Guest House KURA at 22:05 │Comments(0) │ゲストハウス蔵の日々
私たち宿屋はゲストに何を提案できるのか。
もう彼らがチェックアウトしてからしばらく経ってしまったけれど。
スペインからのゲストが1泊だけ蔵に滞在してくれた時のこと。前日までは長野の1166 backpackers さんに滞在していて、 ナノグラフィカ を訪れたりそれはそれはいい時間を過ごした、と彼らは話してくれました。
彼らの訪れた場所の表現の仕方なんかを聞いていると、彼らの考え方がとても素敵だということにすぐ気づきます。
彼らが旅の間に見ているのは表面的なものだけではなく、その更に先も想像して楽しんでいる、そんな感じがしました。
そんな彼らが、須坂に来てくれた時、こちらで案内をするより先に、ネットで行ってみたいところを見つけた、と話してくれました。
それが、須坂が誇る「能登忠」さんだったのです。
能登忠さんは、須坂にある由緒正しい懐石が食べられる割烹です。
彼らはまずネットの写真を見て、良さそうと思ったそう。
でも、普段ゲストハウス蔵で用意している周辺飲食店マップには、能登忠さんは載せていなかったのです。
いろいろな理由がありますが、まずは蔵は1人旅の人が多いということ。そして、なかなか事前に予約をしておくというのが難しいということ。そして、なによりお値段も普段紹介しているところよりは、もちろんお高くなってしまうということも、きっと私の心のどこかにあったと思います。でも、高いかどうかは、私が決めることではないし、そもそも「高い」というのは、値段そのものので判断することではなく、それだけの価値が自分にとってあるかということ。
案の定、私が「ちょっと他のお店よりお値段が・・・」と話すと、彼らはすぐに「値段の話をしているんじゃない。」と一喝。
ということで、以前能登忠の女将さんが教えてくれた「能登忠」という場所について、どういうところだったのか、どんな時に利用されている場所なのか、女将さんがお客様に伝えていっている大事な日本の伝統文化の話なんかを彼らにしました。そしたら、彼らは、ぜひともそこで食事がしたい!と言ってくれたのです。
能登忠さんに相談し、翌日のお昼に伺うことに。
能登忠の旦那さんも、女将さんも、そして英語で一生懸命対応してくださった息子さんも、みなさん心からのおもてなし、ってやつを彼らにしてくださったのでしょう。
お昼を食べて帰ってきた彼らは、それはそれはもう感動していました。
「一つ一つの料理を食べているとき、まるでシェフが語り掛けてくるようだ」とか、「この小さな食材にシェフがどれだけ試行錯誤してきたかを想った」とか、本当に一つ一つの食事を楽しんできてくれたんだと感じました。
これからは蔵のゲストにも、この価値をちゃんと説明し、ぜひここで食事をするように伝えるべきだ、と彼らに言われました。
はい。
おっしゃる通りです。
確かに、能登忠さんのようなところでできる体験を京都や東京でしようと思ったら、いくらになるかわからないし(また値段の話をしてしまうけれど)、誰かの紹介とかでもないと怖くて入れない。私が例えばフランスに旅行をしたら、一度はちゃんと対価を払ってでも、「フランスのコース料理」を食べてみたい、と思うものだ。でも、それこそネットや旅行雑誌に載っている情報だけでは、信用ならない。地元の人のお墨付きがあって、その成り立ちやどういう場所かも含めて説明を受けたうえで、そんな体験ができるならぜひ!と思うのも当然だ。
「宿でゲストを迎える」
この仕事は、本当に面白い仕事。何年やっても、日々勉強。
一人一人のゲストに、私たち宿屋はどんな提案ができるか、そして、どう提案できるか。たった1泊の滞在が、もしかしたら、一生彼らの旅の思い出に残るかもしれない。その為に我々宿屋は日々ここで暮らす中で提示できるカードをストックしていく。いつ何時、そのカードをそのゲストに、そっと渡せるように。
写真はゲストと能登忠の旦那さんと。
能登忠さん、貴重な体験をありがとうございました!

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スペインからのゲストが1泊だけ蔵に滞在してくれた時のこと。前日までは長野の1166 backpackers さんに滞在していて、 ナノグラフィカ を訪れたりそれはそれはいい時間を過ごした、と彼らは話してくれました。
彼らの訪れた場所の表現の仕方なんかを聞いていると、彼らの考え方がとても素敵だということにすぐ気づきます。
彼らが旅の間に見ているのは表面的なものだけではなく、その更に先も想像して楽しんでいる、そんな感じがしました。
そんな彼らが、須坂に来てくれた時、こちらで案内をするより先に、ネットで行ってみたいところを見つけた、と話してくれました。
それが、須坂が誇る「能登忠」さんだったのです。
能登忠さんは、須坂にある由緒正しい懐石が食べられる割烹です。
彼らはまずネットの写真を見て、良さそうと思ったそう。
でも、普段ゲストハウス蔵で用意している周辺飲食店マップには、能登忠さんは載せていなかったのです。
いろいろな理由がありますが、まずは蔵は1人旅の人が多いということ。そして、なかなか事前に予約をしておくというのが難しいということ。そして、なによりお値段も普段紹介しているところよりは、もちろんお高くなってしまうということも、きっと私の心のどこかにあったと思います。でも、高いかどうかは、私が決めることではないし、そもそも「高い」というのは、値段そのものので判断することではなく、それだけの価値が自分にとってあるかということ。
案の定、私が「ちょっと他のお店よりお値段が・・・」と話すと、彼らはすぐに「値段の話をしているんじゃない。」と一喝。
ということで、以前能登忠の女将さんが教えてくれた「能登忠」という場所について、どういうところだったのか、どんな時に利用されている場所なのか、女将さんがお客様に伝えていっている大事な日本の伝統文化の話なんかを彼らにしました。そしたら、彼らは、ぜひともそこで食事がしたい!と言ってくれたのです。
能登忠さんに相談し、翌日のお昼に伺うことに。
能登忠の旦那さんも、女将さんも、そして英語で一生懸命対応してくださった息子さんも、みなさん心からのおもてなし、ってやつを彼らにしてくださったのでしょう。
お昼を食べて帰ってきた彼らは、それはそれはもう感動していました。
「一つ一つの料理を食べているとき、まるでシェフが語り掛けてくるようだ」とか、「この小さな食材にシェフがどれだけ試行錯誤してきたかを想った」とか、本当に一つ一つの食事を楽しんできてくれたんだと感じました。
これからは蔵のゲストにも、この価値をちゃんと説明し、ぜひここで食事をするように伝えるべきだ、と彼らに言われました。
はい。
おっしゃる通りです。
確かに、能登忠さんのようなところでできる体験を京都や東京でしようと思ったら、いくらになるかわからないし(また値段の話をしてしまうけれど)、誰かの紹介とかでもないと怖くて入れない。私が例えばフランスに旅行をしたら、一度はちゃんと対価を払ってでも、「フランスのコース料理」を食べてみたい、と思うものだ。でも、それこそネットや旅行雑誌に載っている情報だけでは、信用ならない。地元の人のお墨付きがあって、その成り立ちやどういう場所かも含めて説明を受けたうえで、そんな体験ができるならぜひ!と思うのも当然だ。
「宿でゲストを迎える」
この仕事は、本当に面白い仕事。何年やっても、日々勉強。
一人一人のゲストに、私たち宿屋はどんな提案ができるか、そして、どう提案できるか。たった1泊の滞在が、もしかしたら、一生彼らの旅の思い出に残るかもしれない。その為に我々宿屋は日々ここで暮らす中で提示できるカードをストックしていく。いつ何時、そのカードをそのゲストに、そっと渡せるように。
写真はゲストと能登忠の旦那さんと。
能登忠さん、貴重な体験をありがとうございました!

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