Guest House KURA

【マニュの旅立ち】

今朝、マニュが蔵を去って行った。






マニュは昨年の6月、蔵のワーキングホリデープランに参加してくれたドイツからのゲスト。

宿開業前に宿場JAPANで修業中、須坂の宿の特徴となることはなにか？自分の特技を生かせることは何か？と師匠のタカさんと連日連夜話し合った。
そこで出てきたのがこの「ワーキングホリデープラン」。
須坂の農家さんでの農家アルバイト×日本語レッスン×ゲストハウス蔵宿泊　というプランだ。






私自身はワーキングホリデーで海外に行った経験はないけれど、この制度を使って1年間滞在できる海外勢にとってのお困りごとを、ここ須坂で解決したい、そう思って始めたプラン。
1年間、仕事をしてもいい、旅を続けてもいい、そんな自由な身の彼らにとって、日本での「居場所」となればいいなと思った。
見知らぬ土地、日本にいて、旅を続けていても働いていても、どこか心の拠り所となる場所があったら、日本での生活も楽しく安心して過ごせるのではないか。

マニュの日本での滞在を通して、まさにこのプランはそれが実現可能だと教えてくれた。
彼は6月7月と約2か月須坂に滞在し、須坂のぶどう農家・伊藤ぶどうファームさんで働いた。滞在中は、ゆっくりのんびり過ごし、ときに読書・ときに家族と電話・ときにゲストとゲームを楽しみ、なによりマニュが作る須坂の本藤みそ屋さんのみそを使った味噌パスタは絶品だった。
その後は、日本の旅に出かけ、四国お遍路にも挑戦した。
そして、せっかくぶどう農家さんで働いたのだから、その「日本一おいしい！」と私が勝手に謳っているぶどうを食べなきゃ損だ！ということで、秋にまた須坂に舞い戻り、今度は収穫のお手伝いでまたぶどう農家さんで働かせてもらった。この時は毎晩のように、シャインマスカットと食べ続けて、ついにはマニュはシャインマスカットシャーベットまで作り始めた笑
9月・10月とまた約2か月ほど須坂でマニュは過ごしてくれた。











それからまた日本の旅を続け、本国から家族も日本を訪れるということで、クリスマスは日本で家族と過ごせたようだ。

そして1月末、マニュはまもなく帰国する。
その前に、最後にまた須坂に戻ってきてくれた。
昨日はそんなマニュのフェアウェルパーティー。





マニュは滞在中、何度も私になんどもこう話してくれた。
なんでもっとこのワーホリプランを広めないんだ？
このプランは、ワーホリで来てる人たちにもっと知ってもらったら、もっといっぱい人が来るよ。

今はマニュの他にも、春・秋と須坂で働いてくれたゲストたちがまだ日本での旅を続けている。
大きな荷物は持ち歩きたくないので、彼らの大きな荷物はまだ蔵に置いたまま。でも、それはまた彼らが必ず帰ってきてくれる、という意味でもある。
そして、彼らが旅している写真が定期的に送られてくる。どこも私が旅したことがない日本に素晴らしい景色ばかり。

彼らは須坂に滞在中、何をするわけでもない。ラウンジのソファで寝っ転がって本を読んだり、須坂を散歩したり。まさに日本での「家」のような場所。彼らが蔵にくると、スタッフも地元でできた友だちたちも、みんな「おかえりー！」と言って彼らを迎えてくれる。

今年はあとまだ3人。
蔵に舞い戻ってくる子たちがいる。







来年もまた、彼らのような子らが、ここ須坂で過ごしてくれたらいいと思う。

マニュ、本当にありがとう！！！
またいつでも須坂に戻っておいでねー！！！！！




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