若い世代の「ゲストハウス」の認知度

須坂市が毎年行っている信州大学寄付講座というものがあって、須坂で活動されている方などが交代で、学生に向けて年に15回ほど授業をする。

今年で何回目かは忘れたが、毎年この貴重な機会を頂き、学生に向けて須坂でのゲストハウスの取り組みなどを紹介している。

対象は信州大学1-2年生の70名前後だろうか。

ゲストハウスに宿泊してくれるゲストや、ゲストハウス関係者たちと話をしていると、ここ数年でだいぶ、「ゲストハウス」というものの認知度が高くなったように思うし、全国的に続々とオープンゲストハウスはブーム・人気絶頂期を迎えたかのように思ったりもする。

でも、毎回この講義のあとに手渡される彼らのレポートの始まりの多くは、

「これまでゲストハウスという言葉を聞いたことがなかった。」
「ゲストハウスは聞いたことはあったけど、実際どんなところなのか初めて知った。」
「国内にそんな宿泊施設があったなんて・・・」
「一度利用してみようと思った。」

など、まだまだ知られていないものなんだと、
再確認させられる。

どこかでゲストハウスについて話すときに、いつも注意しているのは、「誰でも大歓迎!誰が来てもきっとゲストハウスは楽しい、いいところ!」という印象に「ならない」ように話すこと。
それは、お部屋自体が相部屋ということもあるし(見知らぬ他人の寝るのが嫌であればきっと安心して寝られないという人もいるでしょう。)、交流がホテルや旅館など他の宿泊施設よりも多くなりがちという点が、だれもが望んでいることだとは思っていないから。万人受けする場所なんてないと思うし、苦手でありそうな空間に無理やり来てほしいとも望まない。

それでも、旅をするとき、そういう選択肢があるんだ、ということは知っていてほしいと思う。その時の自分の環境や気持ち、旅の目的によって、利用者が泊まる場所を選択できればいいわけで、旅をするなら必ずゲストハウスで!とは思っていない。選択肢の中の一つに、「ゲストハウス」を加えてもらえたら、そう思って話すようにしている。

私は元来旅人ではなかった。世界中を旅してまわった人がゲストハウスを経営していることも多いと思うが、私は決してそうではない。実を言えば、バックパックを買ったのだって、ゲストハウスを始めてからなのだ。ゲストハウスを始めて、ゲストを見ていて「あぁ、こんな旅の仕方もあるんだなー。」私は今まで旅行はしたことがあっても、こういう旅ってしたことがなかったなぁーと思い、ゲストがしているような旅をしてみたくなり、バックパックを買った。別にバックパックが必須アイテムというわけではないけれど笑

もっと若いときに、そんな旅の仕方を知っていたら。
そう思うこともある。

幸いにも、大学卒業後、日本語教師をしていたことで、いろんな国の人に出会うことができたし、彼らを通していろんな世界があることを知れた。中国で過ごした2年も私の人生に大きな影響を与えてくれたほど貴重な体験ができた。出会いや経験が、これまでの自分の人生をより豊かにしてくれたのは間違いない。

そう思えば、旅は一つのいい機会だと思う。若いうちから、一人旅をしてみることの楽しさや、ふだんなかなか出会うことのない世代・自分とは全く違う価値観/生き方を選んだ人たち・違う国から来た人たちに出会い、語らう場を持つ宿に泊まってみるという旅の仕方を、もっと知ってほしい。そして、興味を持ったなら、実際に旅に出てみるといいと思う。

これまでにも数名、この講義がきっかけで、ゲストハウスに泊まりに来てくれた学生もいる。
聞いてくれた70名のうち、1人にでもいい。
必要な人に、必要な情報が届いてくれたらいいなと思う。

それにしても、この70名近くのレポートを読むというのは、意外と骨の折れる仕事だ。しっかり自分の意見を書いてくれた学生には一人ひとりコメントしたいが、いくら時間があっても足りない。このレポート一つ一つに、声のメッセージが貼り付けられたらいいのに。。。

そして、学生たちが書いてくれるレポートを読んでいて、「書く」ということの興味深さに触れる。「書く」とか「伝える」というのはやっぱり難しい。A4のレポート用紙ぎっしりに書いてくれているものでも、ぐっと線を引っ張りたくなるような心に留まる一文が全くなかったり、短くても、すごくよく聞いてくれたんだな、そしてその後自分なりに考えてくれたんだなと思わせるものもあれば、まじめにレポート提出する気、全くないだろ!っていうような一枚なのに、どうしてもコメントしたくなるような一文を書きなぐっていたり。

私が短く的確にものを書いたり、人に伝えたりするのが、非常に苦手だ。というのは、この長ったらしい投稿を読んでいただければ一目瞭然なのですけど。

長文ついでにもう一つ。
これだけ散々「いろんな出会いが」と言っておきながら、いざ宿泊してみたら、ラウンジにスタッフしかおらんがな!ということだって多々ありますし、そんな時は我々スタッフ一同必要であれば、いくらでもお話相手になりますよっていう注意書きを加え。

若い世代の「ゲストハウス」の認知度



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2017年12月05日 Posted byGuest House KURA at 00:17 │Comments(0)ゲストハウス蔵の日々

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